前回は釘抜手術当日のお話しをさせていただきました。
手術は無事に終わり、初めて手術当日から自宅で過ごす事になりました。
既に両手共に一回ずつ手術は経験していたので、ある程度の痛みは覚悟していましたが…
今回は釘抜手術からのリハビリ、そして左手の釘抜手術を決断するまでを書いていきたいと思います。
やっぱりキターーー!術後の痛み
手術の後はまだまだ麻酔が効いていて、手術帰りにファミレスでご飯を食べたり、スーパーで買い物をしたりと余裕だったのですが、麻酔はいつか切れるものです。
たしか午前2時頃だったと思います。麻酔が切れて痛みで目を覚ましました。
もちろん痛み止めをいただいていたので服用。
痛み止めを飲んでもそこからは痛くて眠れず…。
翌日の午前中に傷の処置で病院に行く事になっていたので、薬を追加で出してもらおうと固く決意。
結局そのまま眠る事は出来ず、ベッドで痛みに耐えながら朝を迎えました。
自宅静養の超弱気モード。入院の有り難みを初めて知る!
朝ももちろん痛みがありましたが、傷の処置で病院に向かいます。
朝の通勤ラッシュの時間に電車で病院に向かったのですが、今回は骨を切ったりしている訳ではないのでシーネはしていません。
ぐるぐる巻きの包帯のみ。

怖い…。ぶつかられでもしたら絶対痛いやつじゃん…。
私、ケガ人なんですよ〜アピール(怪我じゃなく病気なんですけどね)でアームホルダーとヘルプマークをカバンに電車に乗りました。
電車では手を心臓より高い位置に上げる状態が難しいので、段々と痛みが増してきてしまいました。
痛い…。痛くて冷や汗が止まらない中、病院に到着。
受付で『傷の処置で来ました』と伝えると、処置室に呼ばれました。
処置室には昨日の看護師さんと手術看護師さんが!
手術看護師さん:『昨日はお疲れ様でした。痛みどうですか?』
私:『昨日はありがとうございました。めっちゃ痛いので痛み止めの薬を追加していただいてもよろしいでしょうか?』
そんな会話をしていると先生のご登場です。
私:『昨日はありがとうございました』
先生:『痛みどうですか?』
私:『なかなか痛いので痛み止めを追加していただきたいです』
先生:『わかりました。傷の様子見ますね』
包帯が外されていきます。
手術痕とのご対面です。

もう3回目なので手術痕を見ても慣れっこになってきている私
先生:『しっかりくっ付いていますね』
そしてキズパワーパッドのようなテープと防水テープを貼っていただき傷の処置は終了。
リハビリの先生から術後はテープのみになると思うと伺っていたので、予想通りに包帯も外された完全に無防備になった右手には以前使っていたスプリントの装具とアームホルダーを付けて家に帰りました!
スプリントをお持ちの方は持って行く事をオススメします!
痛み止めを追加していただきましたが、一度飲んだら6時間空けなきゃいけないし、術後ってこんなに痛かったっけ?なんて思いながら『きっと入院していた時は病院にいる安心感があったから余裕だったのかも。。薬飲んでも全然痛い…泣』と友人に泣き言LINEをしたりしていました。
確かに病院にいれば先生や看護師さんがいますからね。
その安心感で気持ちに余裕があったのは事実だと思います。
ここから数日痛みと戦いましたが、手術から1週間後の診察の際にはもう痛みも落ち着いてリハビリもスタートです!
術後3日目の写真です。傷口は写っていないのでグロくないと思いますが、自己責任でどうぞ〜!


リハビリスタート!骨はいじってないので容赦はありません!笑
術後1週間でリハビリがスタートしました。
多少のむくみはあるので動かしにくい&動かすのが怖いという気持ちになるのですが、リハビリでは普通に親指を動かします(笑)
いや、動かされますかな?(笑)
『こんなに動かして大丈夫なんですか〜?』と思わずリハビリの先生にお伺いしていまいました。
リハビリの先生:『骨はいじってないですから!どんどん動かしていきましょう』
術後の激痛のピークは越しましたが、まぁ1週間なのでまだ痛いです。
ですが、動かして良いのなら早く楽器も演奏したかったのでこの日からスパルタなメニューをしっかりと毎日行いました。
そのおかげもあり、術後8日目にはこんなに綺麗な状態になっていました。
防水テープのみになっているので傷口見えます。でも痛々しくはないと思います!


先生のおっしゃる通りすぐ楽器もすぐに再開!ここで新たな思いが
手術前に先生に『楽器もすぐ吹けますよ』と言われていて、リハビリを開始してから本当にすぐ吹けそうという感触はあったものの、骨切り術の時と同様楽器を演奏するより運ぶのがネックだなと思って(楽器、ケース、小物、譜面を合わせると8キロは超えます)術後2週間のタイミングで楽器を演奏する事にしました。
傷口はまだ痛みますが、問題なく演奏が出来ました!
ここで新たな思いが芽生えます。
左手も取りたいかも!
言葉にするのが難しいのですが、指がスッキリしたような感覚になったんです。
翌週の診察の際に先生にもこの事を伝えました。
先生:『左手は違和感はないいんですよね?ただ杉田さんの場合は指の感覚が繊細な仕事をされているのでそう感じるのかもしれませんね』
先生にお話をしたこの時点ではまだ右手も釘抜手術から1ヶ月も経っていない頃だったので、左手も取りたい意志だけ伝え、実際に左手の手術日を具体的に決めたのは翌年2025年の2月のあたま頃でした。
進むリハビリと左手の釘抜手術
釘抜手術後はリハビリのスピードも治っていくスピードもとても早くて、この頃は早く左手も取りたいー!って周りの友だちにも話していました。
私は結果的に取って良かったと思っていますが、中に入れた金属は一生身体に入っていても大丈夫な安全なものを使用してるそうなので無理に取る事はないそうです。
それに手術は手術ですので、今は右手の手術から7ヶ月が経過していますがまだ傷の表面を触ると痺れた感覚が残っています。
これも時間の経過で無くなっていく事が分かっているので特に気にしていませんが、釘抜手術を受ける事でのリスクのお話しも先生にはしっかりと伺った上で釘抜手術を受ける事を決めました。
ちなみに、左手の釘抜手術で右手の手術と何か違った事といえば
・前回の右手の釘抜手術で第一中手骨の切開する場所の麻酔を痛そうにしていたのを覚えててくださり、手術前に貼る麻酔テープをいただきました。(感謝!)
・4度目の手術にも関わらずやはり緊張。そのせいで血圧がちょっと高くなってしまって落ち着く為に手術室で好きな音楽をかけさせてもらいました。(感謝!)
です!本当に毎度毎度先生やクリニックの皆様にはご心配とご迷惑をかけてしまいました。
先生からの『終わりが見えてきましたね』の言葉に色々な思いが込み上げました
無事に左手の釘抜手術も2025年4月に終わり、先週で術後2ヶ月になりました。
2ヶ月目の診察では非常に調子が良い事と、バリトンサックスという大きなサックスがあるんですが、そちらの本番も無事に終える事が出来た事をご報告しました。
先生:『それは良かったです。終わりが見えてきましたね』
先生の言葉でこの約4年半の様々な出来事を思い出し、本当にこれで終わるんだという事を実感しました。
さいごに
まだリハビリは続いていますが、これにて私の母指CM関節症ブログも完結かなと思っています!
初めはサックスを吹いている親指トラブルで悩んでいる方に届けば良いなと思って始めた母指CM関節症の闘病ブログでしたが、思いの外たくさんの同じ症状で悩んでいる方からご相談やお問い合わせのメールをいただきました。
私はイチ患者であってお医者さんではないので『ああしたら良い』『こうしたら良い』とは言えません。
ですが、同じ悩みを持つ方々と同じ患者目線で私の経験をお話しさせていただく中で『勇気づけられました』や『希望が持てました』と言っていただく事が増え、このブログを始めるきっかけでもある私の経験が誰かの役に立つのならという思いは果たせたのではないかと思っています。
私自身、この病気になるまではこの病気の名前も知りませんでしたし、当時はweb検索でも体験談などは殆ど出て来ませんでした。



この情報社会の中で自分の知りたい情報が出てこないって不安になりますよね…
当時、なるべく手術をしない方向でいきたいと思ってリハビリを続けていましたが、そんな思いとは裏腹に楽器云々の前に普通に生活が送れなくなるほど状態が悪くなってしまいました。
今は勇気を出して手術を受けた自分、お疲れ!って言ってあげたいです
まだ具体的に何も決まっていませんが
このブログを始めて母指CM関節症で悩んでいらっしゃる方がたくさんいる事を知りました。
正直あまり聞き馴染みのない病気ですし、私の周りに同じ病気の人はいません。
ですが、『母指CM関節症 手術』『母指CM関節症 体験談』というキーワードで私のブログに訪れてくださる方が一定数いらっしゃるのも事実です。
そこで、母指CM関節症の患者さんや経験者の集まれるコミュニティーの場が作れたら良いなぁと現在思考中です!
私は骨切り術のみで再腱手術もしないで済みました。ですので、この骨切り術の手術の経験はお話しする事が出来ます。
ですが、一括りに母指CM関節症の治療や手術と言っても人それぞれ様々な治療法や手術法があります。
同じ指の悩みを持っている方同士で様々な経験を語り合えるような場所(オンラインかな〜?と思ってます)が作れたら、不安な気持ちを少しでも拭えるんじゃないかって思うんです。
もしそのようなコミュニティーがあったら皆さんは参加したいと思いますか?
下記に『はい』『いいえ』のみの簡単なアンケートフォームを作りました。ご意見をいただけると嬉しいです!