抜釘手術が無事に終わりました。
これで母指CM関節症の手術は全てコンプリートとなりました!
痛みが出始めたのが2021年秋。
2025年春に約4年半の歳月を経て完治というゴールが見えてきました。
今回は抜釘手術当日の様子について書いていきたいと思います。
手術の流れおさらい
まずは私が手術を受けた流れをまとめてみました。
・2023年8月 【右手】骨切り術を受ける
・2023年12月【左手】骨切り術を受ける
・2024年11月【右手】抜釘手術を受ける
・2025年4月 【左手】抜釘手術を受ける
特に急いで手術を終わらせたいという訳ではありませんでしたが、こう見てみるととても順調に手術のスケジュールが進んだ事が分かります。
初めての手術から2年経たずに全てを終える事が出来ました。
たくさんの方々のご協力の元、この闘病期間を乗り越える事が出来たと改めて感じています。
それでは、まず右手の抜釘手術のお話しです。
抜釘手術は初めてクリニックで日帰りで行う事に
以前ブログ記事にもしていますが、私は麻酔のトラブルがあった為に、母指CM関節症の手術は大学病院で行いました。
今回の抜釘手術は伝達麻酔を使用せずに手首の神経に局所麻酔を打って対応していただけることになり、初めて先生のクリニックで手術を受ける事になりました。
そうです!初めて意識のある状態で日帰り手術を受けます。
術後の痛みは経験済みなので、手術日が決まってからは日帰り手術に備えて準備を始めました。
よろしければこちらもご覧ください。

日帰り手術に備えて購入したもの
入院中に術後の痛みと戦う中で非常に役に立ったものが、パンパンに腫れ上がった手を冷やす氷枕でした。

看護師さんが氷枕を数時間ごとに新しいものに交換して下さり、キンキンに冷えた氷枕のおかげで術後のあの激痛を和らげることが出来ていた事を思い出し、まずはこちらを購入。
固くならないのと、氷枕ほど大きくないので冷凍庫の場所を取りません。
私は交換用にこちらを4つ購入しました。
ちなみに何も考えずに買ってしまった保冷剤がこちら

冷凍庫の中で他の冷凍食品などに押しつぶされ平らにしたはずなのにこんな形に…。
そして、固いので当てると普通に痛い…

確かに、氷枕も中の氷が動くので手にフィットした形になってくれますよね!
やわらかい保冷剤、オススメです!
あともうひとつ買い足したものが三角枕です。
何で三角枕?と思いますよね。
ちょっと本来の使い方とは違うのですが、この枕を畳みまして、縦にして腕置き場にしました!
冷やす時はこんな感じ。


手術後にドクドク痛む時は腕を心臓より高い位置にしてあげると少し楽になるので、こんな風に肘を置いて腕を高く上げてみたり。


本来は枕なのでクッションのようにクタッとならず、腕を安定して置く事が出来ます。
これ、本当に術後に役に立ちました!
これから手術を受けて自宅で静養される方にはとってもオススメです!!
追加で購入したものはこの二つ。
これで準備は万全。あとは無事に手術日を迎えるのみとなりました。
片手生活にオススメなグッズもこちらでご紹介しています。


意識のある中で初めての手術
主治医の先生から『抜釘手術は金属を抜くだけなので、調子が良ければ楽器もすぐ吹いても大丈夫ですよ』と言われていたので、きっと手術の部類としては軽いものなのかもしれません。
ですが、意識がある中での手術は今回が初めてなので日に日に緊張が増していきます。
でも、これで手術が全部終わるんだという気持ちと、また麻酔のトラブルになってしまうのではないかと不安な気持ちでぐわんぐわん心が揺れている中、手術当日を迎えました。
手術当日、緊張度MAX
手術当日は午後からの手術だったので、12時までは飲食OK。
今回も送迎は父にお願いしました。
病院には入院時にも着ていたビッグサイズのTシャツの上にパーカーを羽織って来院。
どれぐらい麻酔が効くのか想像が出来なかったのでアームホルダーも持参しました。
こちらは秋〜冬に手術を受ける方にオススメです。ホルダー部分のパッドが太めで首への負担が少ないです。片手で長さ調節出来るのも便利です。
夏場は以前にもご紹介したメッシュ素材で通気性の良いこちらがオススメ!
以前のトラブルもあったので父には麻酔が効くまで近くで待機してもらう事にしました。
緊張と不安と期待の中、処置室に向かいました。
今回は大丈夫だった!局所麻酔で最難関突破!
処置室についてからは以前のように、服用している薬の確認、手術に関する書類の確認や、術後の通院スケジュールを看護師さんとお話ししながら血圧計、麻酔前の点滴など麻酔までの準備を進めてくれます。
はい!ここで何度受けても絶対に慣れる事はないであろう手術への緊張が襲ってきます。
落ち着け落ち着け…
『管楽器奏者なんだからしっかりブレスコントロールするんだ、私!』そう思い、何度も深呼吸をして先生を待ちました。
そして点滴が1本終わって先生のご登場です!
私:『よろしくお願いします』
まずは再度先生から麻酔の説明です。
先生:『今回は伝達麻酔ではなく、局所麻酔を手首の神経に2本打ちます。そのあと更に手術箇所に数本打ちますね』
私:『はい!お願いします』
先生:『チクっとしますよ』
これはチクっとじゃないやつだ!前にも経験してるだろ?頑張れ自分!ここを乗り切るんだ!!
天井を見つめながら自分に言い聞かせました。
ぬおぉぉぉぉぉぉー!!(泣)
やはりチクっとではない麻酔の注射の痛みが走ります。
深呼吸だ!深呼吸するんだ!頑張れ自分!頑張れ自分!!
手首の神経への麻酔が終わり、少しずつ痺れていく手の感触。
そして、第一中手骨の以前切開した場所に麻酔を打ちます。
ぬおぉぉぉぉぉぉ〜!!
めちゃくちゃ痛いぃぃ!だけど落ち着けーーー!落ち着くんだーーー!!
でも、あと数本打てば手術が受けれるんだ!頑張れ!頑張るんだーーッ!!
先生:『麻酔、終わりましたよ』
終わった…。
これで手術が無事受けられる。。
父に無事に麻酔を打ち終わって手術が受けられることを報告。
約2時間後にまた病院まで迎えにきてほしい旨をLINEで伝え、麻酔がしっかり効くまで処置室で待機となりました。
初めての手術室。先生と手術看護師さんの阿吽の呼吸で手術はあっという間に終了!
少し時間を置いた後、手術看護師さんがThe手術着の格好で登場です。
私の手はもう麻酔も完全に効いていて緊張の一番のピークは過ぎていました。あとは手術をお任せするのみです。
ですがッ、麻酔が終わったら今度は想像力の豊かさを発揮します。
ドラマで見るみたいな『メス』『汗』みたいなやり取りあるのかな…。
キュイーンみたいな音とかするのかな…。
勝手な妄想で歯医者さんみたいな音がするのではないかと思っていたのですが、全くそんな事はありませんでした
妄想が膨らむ中、とうとう手術室に移動です。
初めての手術室。
手術室に入ると、ここで再度血圧計や酸素飽和濃度を測る機械などが付けられていきます。
手術する腕はもちろん見えないように幕がしてあります。
ドキドキしながら先生を待ちました。
そして、先生の登場です!
先生:『はじめますね』
私:『はい!よろしくお願いします』
全身麻酔の時にはメガネを外していてほとんど見えなかった手術着姿の先生の目を見てお願いをしました。
手術室には先生と手術看護師さん、そして看護師さんの3人。そして私。
3人体制で手術の準備が進められていきます。
そして加圧ベルトのような機械を腕に付け、現在の血圧から加圧の数値を出して加圧開始。ベルトがギューっとキツく締まります。
これによって麻酔プラスαで足の痺れた時のようなピリピリの状態のようになり手の感覚は全くなくなりました。
様々な処置が終わり、いよいよ開始か!と思っていたのですが
ピッピッピッピッ…
機械から流れる私の心拍音が手術室に響いています。
私が想像していたようなやり取りはなく、静まり返っている手術室。
あまりにも静かで手術が始まっているのかよく分かりません。
きっと始まってるんだよね?
静かな手術室の中で先生と手術看護師さんによる阿吽の呼吸により静かに手術はスタートし、機械から流れる私の心拍音と、数分刻みに自動的に血圧計が動く音のみのとても静かな空間で手術は進められていきました。
手術終了!麻酔が効いてるから超余裕!
…一体どれぐらいの時間が経ったんだろう?
時計が見えるわけでもないので、どのぐらいの時間が経っているのか全くわかりません。
そんな事を思っていた時
手術看護師さん:『金属全部取れましたよ〜。金属持って帰りますか?』
とお声がけがありました。
私:『取れたんですか!記念に持って帰ります!』
という事はあとは傷口を縫う作業で終わりなんだ
それから手術は少しだけ続き、そんなに時間の経たないうちに加圧ベルトが外され、腕を持ち上げて洗っているような感触がしました。
手首への麻酔だったので手首周りから手先までは痺れているのですが、肘から肩にかけての感覚は残っています
手術看護師さん:『もう少しですからね〜』
これがまた手術看護師さんの声が優しいので、まるで女神様です
加圧ベルトが外されたので痺れていますが何となく今包帯巻いてくれてるんだろうなぁというくらいは分かります。
先生:『杉田さん、終わりましたよ。少ししたらレントゲン撮りましょうね』
終わったーーー!!
私:『ありがとうございました』
少ししてレントゲン室に移動。レントゲン室の時計を見ると、手術室に入ってからこのレントゲン室に来るまでに1時間半も掛かっていない事に気づきました。
改めて先生凄い!と思っているうちにレントゲンを撮り終え、父の到着を待ちます。


さいごに
先生と手術看護師さんの素晴らしい連携プレーのおかげで手術はとてもスムーズに、本当にあっという間に終わりました。
2時間後に迎えに来てねと言っていた父に手術が終わった事を報告したら『もう終わったの?!なんかあったとかじゃなくて無事に終わったんだよね?』と言われてしまいました(笑)
そして、父到着。先生からの説明を一緒に聞いてから車で帰宅しました。
お昼ご飯を軽くしか食べていなかったので、お腹が空いてしまって帰り道にファミレスに寄れるぐらい余裕でした!(麻酔のおかげ!)
これにて、手術当日編は終わりです。
改めてこの文章を書きながら、先生やたくさんの方々のおかげで無事に手術を終える事が出来て今があると感謝の気持ちでいっぱいになりました。
次回は手術翌日の通院からリハビリ、右手だけのつもりが左手も抜釘手術を受ける事を決めたお話しなどをさせていただきたいと思います。

